学校が春休みを迎える年度末から、牛乳や乳製品の原料となる生乳が大量に廃棄される恐れが乳業業界で再び生じている。新型コロナウイルスの感染拡大による外食などの業務用需要の低迷に加え、春休みに入れば牛乳消費の1割強を占める学校給食もなくなるためだ。
 生乳は昨年末から今年初めにかけて大量廃棄の恐れが生じたばかり。全国の酪農団体などでつくるJミルク(東京)によると、2月下旬の牛乳類の販売個数は前年同期比5.2%減となった。気温が例年より低下したこともあり、「過去2年の消費水準と比べてもかなり低い」(幹部)と分析している。
 全国農業協同組合中央会(JA全中)の中家徹会長も9日の記者会見で、「年度末から5月連休にかけ、非常に危機感を持っている」と訴えた。
 一部の生産者団体では生乳の生産抑制の取り組みを開始。農林水産省も牛乳の消費を呼び掛けるテレビCMの放送を予定するなど官民挙げて大量廃棄を再び回避しようとしている。 (C)時事通信社