新型コロナウイルスに感染した15歳以下の子どもについて、オミクロン株の流行後、発熱や咽頭痛、嘔吐(おうと)などの症状が出る割合が高まったことが12日、日本小児科学会の分析で分かった。同株流行による重症化傾向はないという。
 子どもの感染をめぐっては、厚生労働省の専門家組織が9日、「新規感染者のうち10代以下の割合は増加傾向が続き、依然として高い水準」と分析。各地で小中学校の休校が相次ぎ、一部自治体ではワクチンの5~11歳向け接種が始まった。
 同学会は、感染した小児患者の症状などを全国の病院から登録してもらい、データベースを作成している。2月20日までに登録された5129例について、流行初期(2020年2月~21年7月、2830例)、デルタ株期(21年8~12月、1241例)、オミクロン株期(今年1~2月、1058例)に分類して比較した。
 その結果、発熱があった割合は流行初期が41.0%、デルタ株期58.7%に対し、オミクロン株期では80.6%と上昇した。同様に咽頭痛は8.6%、13.1%が26.1%に、嘔吐は4.2%、5.6%が9.9%に上がった。倦怠(けんたい)感や頭痛、けいれんも増えたが、味覚障害や嗅覚障害はオミクロン株の流行期ではほとんど認められなかった。
 各流行期で集中治療室に入ったり肺炎を発症したりする割合に大差はなく、オミクロン株による重症化傾向は確認されなかった。日本小児科学会は「オミクロン株流行後に発熱や咽頭痛の頻度が増加した。今後の流行拡大が症状に与える影響を注視する必要がある」と指摘している。 (C)時事通信社