動かないと筋肉内のカルシウム濃度が低下するなどし、筋肉量が減少する仕組みを世界で初めて解明したと、神戸大大学院医学研究科の小川渉教授らの研究グループが16日までに発表した。加齢で筋肉量が減少する疾患「サルコペニア」などの治療薬への応用が期待できるという。論文は米科学誌のオンライン版に掲載された。
 研究グループは名古屋大、東京医科歯科大と共同で、マウスを使い、筋肉内のカルシウム濃度を高い感度で観察できる方法を開発。筋肉を動かさないと筋肉内のカルシウム濃度が低下し、これが引き金となって筋肉量が減ることを突き止めた。
 筋肉量が減る過程で、「Piezo1」「KLF15」「IL―6」という三つのたんぱく質が働くことも特定した。
 現在、筋肉の減少に有効な治療薬はない。小川教授は「今回の発見を基に、このようなたんぱく質に作用する薬剤を開発して筋肉量減少の治療薬につなげたい」と話している。 (C)時事通信社