電力需給逼迫(ひっぱく)警報が発令された東京都などでは22日、夜間のライトアップや暖房の抑制といった対策が商業施設などで取られた。この日は新型コロナウイルス対策で18都道府県に適用された「まん延防止等重点措置」の全面解除初日。日常が近づいては遠のく状況に「また我慢の日々が続くのか」との声も聞かれた。
 東京都墨田区の東京スカイツリーは節電対策で夜の点灯を中止した。近くの焼き鳥店の店長長島政行さん(58)は「お客さんは重点措置以前から自粛していた。もう飲みに行くのを諦める、行かないというマインド。何時まで営業しているのかも聞かれない」とこぼす。
 新宿・歌舞伎町はネオンがこうこうと輝き、大勢の客でにぎわう店も見られた。電飾の看板がひときわ目を引くバーの女性店員(39)は「看板の明かりを消してしまうと営業していないと思われる」と言う。ただ「昼に電力が逼迫していると知ったので、普段使っている電気ストーブ2台の電源を切るなど、できる限り電気を無駄にしないよう心掛けた」と語った。
 横浜市のみなとみらい地区。遊園地「よこはまコスモワールド」では夜景を一望できる大観覧車のライトアップを取りやめた。担当者は「中止は東日本大震災以来だが、横浜ならではの景色をお届けできれば」と話した。
 大学の卒業式を終えたばかりという女性(23)は「学生生活の大半で我慢を強いられた。ようやく重点措置が解除されたのに、(節電で)また我慢の日々が続くのかな」と不安をのぞかせた。
 逼迫警報は東北電力管内にも発令された。JR仙台駅前の大型百貨店「エスパル仙台」は看板の照明を消したり、空調出力を抑えたりしていた。店を訪れた派遣社員の男性(40)は、16日深夜の地震で自宅の壁がはがれるなどしたという。「節電は仕方ない。東日本大震災以降、電力を無駄遣いしないよう心掛けている」と話した。 (C)時事通信社