政府は25日公表した3月の月例経済報告で、景気の全体判断を「持ち直しの動きが続いているものの、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が残る中で、一部に弱さが見られる」に据え置いた。まん延防止等重点措置の長期化で、消費低迷が続いたことを踏まえた。2月報告で引き下げていた。
 景気の先行きについては「ウクライナ情勢などによる不透明感が見られる中で、原材料価格の上昇や金融資本市場の変動、供給面での制約などによる下振れリスクに十分注意する必要がある」と指摘。ロシアのウクライナ侵攻で拍車が掛かるエネルギー価格の高騰のほか、世界経済の成長鈍化や株価下落などに強い警戒感を示した。一方、2月報告まで下振れリスクに挙げていたコロナ感染拡大は、「注視」の対象に改めた。
 内需の柱である個人消費は「このところ持ち直しに足踏みが見られる」に据え置いた。旅行や外食などサービス消費に弱い動きが継続。重点措置が21日の期限で全面解除され、先行きは持ち直しが期待されるが、電気・ガス代や生活必需品の値上がりが下押し要因となる。2022年春闘では大企業を中心に賃上げの勢いが回復しつつあるが、内閣府幹部は「賃金上昇を上回るような物価上昇が懸念される」と指摘している。 (C)時事通信社