2023年春の新卒採用に向け、大手企業では新型コロナウイルス対策でオンラインに切り替えた面接を対面に戻す動きが広がりそうだ。時事通信が行った主要100社の採用計画調査では、前年にオンラインのみで選考した35社のうち、3割超が最終面接などを対面に変更すると回答。コロナ後の事業拡大をにらんで優秀な人材を囲い込むため、採用活動の正常化を進めて人柄を直接見極めようとしている。
 「人となりが分かりやすい」。大手メーカーの関係者は顔を突き合わせる意義を強調する。前年はオンラインのみで採用活動を行ったIHIは、「表情や雰囲気が伝わりにくく、通信トラブルのリスクもある」と回答した。
 コロナ禍でやむなく採り入れたオンライン方式は、学生にとって「移動時間や費用を節約できる」(高島屋)といった恩恵があった。富士通は「特に関東以外に住む学生が参加しやすい」と分析している。
 ただ、採用側が重視する人柄は、画面越しには見抜きづらい。アサヒビールは「対面でのコミュニケーション能力の見極めが難しい」と回答。同社やIHI、三菱UFJ銀行などは今年、最終面接を対面方式で行う予定だ。 (C)時事通信社