時事通信が主要100社を対象に行った2023年春の新卒採用計画に関する調査結果がまとまった。採用方針を明らかにした75社のうち、22年に比べて採用を「増やす」と回答した企業は33社と、前年の8社から大幅に増加。新型コロナウイルス禍で冷え込んだ企業の採用意欲が回復した。
 「増やす」と答えた33社のうち、コロナ禍で利用客の激減に見舞われた全日本空輸は「事業規模の正常化を見据え、人材の確保を図る」と、3年ぶりに総合職の採用を再開する。JTBも2年ぶりに新卒採用を行い、JR西日本は採用増に踏み切る。インターネット通販などで配送量が増えているヤマト運輸は、積極採用を続ける。
 日産自動車は「電動化などを加速させるため」と、「100年に1度」と言われる業界の大変革を踏まえて技術系を中心に人材を確保する。採用数が「変わらない」は「増やす」と同じ33社で、未定や無回答とした企業は25社だった。
 前年に19社だった「減らす」は9社にとどまった。JR東日本は「さらなる生産性の向上を進める」などとして、引き続き採用数を絞る。東京ガスは「再生可能エネルギーなど新規分野の即戦力となる中途採用数を増やすため、微減」と回答した。
 就職情報会社マイナビの東郷こずえ氏は「新卒採用は会社の将来を見据えて行うものだ」と指摘。その上で、来春に向けた採用活動について「コロナ後の需要回復などを想定し、企業の積極的な姿勢が目立つ。翌年も同様の傾向が続くだろう」との見解を示した。 (C)時事通信社