新型コロナウイルス対策のまん延防止等重点措置が全面解除された3月22日以降、東京都が都民に注意を促している「5人以上の会食」に、岸田文雄首相が参加するケースが目立っている。首相官邸は都が求める感染対策は講じていると主張しているが、疑問の声も上がりそうだ。
 都は3月22日から4月24日までを「リバウンド警戒期間」と位置付け、会食する場合は「少人数」「短時間」とするよう都民に協力を要請。飲食店に対しては参加者が全員陰性の場合を除いて(1)同一テーブルへの入店案内は4人以内(2)滞在時間は2時間以内―にとどめるよう呼び掛けている。
 一方、首相は3月29日夜、三村明夫日本商工会議所会頭ら6人と東京都内の日本料理店で会食。30日夜には十倉雅和経団連会長ら5人と夕食を共にしながら懇談した。滞在時間はいずれも2時間を超えた。31日はフランス料理店で十倉氏ら6人と朝食。夕食は自民党の甘利明前幹事長ら4人とステーキ店に入った。
 松野博一官房長官は31日の記者会見で、こうした対応は誤ったメッセージにならないかと問われ、「詳細を承知しているわけではないが、5人以上の場合には陰性を確認するなど、都の協力要請を踏まえた感染対策を適切に講じた上で(会食を)行っている」と釈明した。 (C)時事通信社