長野市の善光寺で3日、数えで7年に1度の「御開帳」が始まった。秘仏の本尊を模した「前立本尊」を公開する行事で、新型コロナウイルスの感染拡大で1年延期されていた。分散参拝を促すため、期間は6月29日までの88日間と、記録が残る1730年以降で最長となる。
 午前6時20分ごろ、本堂奥の厨子(ずし)の扉が開かれ、金色に輝く前立本尊の姿が現れた。長野市の主婦中島美紀さん(58)は夫と2人で見守り、「心が洗われるような気持ちになった」と感慨深げに話した。平和な世の中や、家族の健康を祈ったという。
 前立本尊は、右手に結ばれた金糸や「善の綱」と呼ばれる白布によって、本堂前に立てられた高さ約10メートルの回向柱(えこうばしら)とつながっている。柱に触れると、前立本尊に触れるのと同じ功徳を得られるとされ、晴天の下、柱の前には多くの人が並んだ。
 新潟県長岡市から妻と姉夫婦と一緒に来た相沢篤さん(73)は、2015年の前回も訪れた。「(当時は)家内安全と商売繁盛を祈り、きょうはそのお礼を言いに来た。次回も元気ならまた来たい」と笑みを浮かべた。 (C)時事通信社