京都大医学部付属病院は12日、10代女性に血液型の異なる父親の肺を移植する手術を実施したと発表した。経過は良好で、女性は既に退院したという。同病院によると、血液型が異なる生体肺移植は世界で初めて。
 同病院によると、女性は幼少期に白血病となり、骨髄移植後に閉塞(へいそく)性細気管支炎を発症。昨年9月から人工呼吸器が必要な状態となり、生体肺移植を決めた。
 女性の体格から2人のドナー(臓器提供者)が必要となったため、父親と母親からそれぞれ肺の一部を2月に移植した。女性と母親の血液型はO型だったが、父親はB型だったことから、拒絶反応を抑える投薬を実施。手術後に拒絶反応が生じたが、ステロイドによる治療で回復した。人工呼吸器は不要となり、自力で歩けるようになったという。
 血液型が不適合の生体移植は肝臓や腎臓で定着しているが、肺は拒絶反応が起こりやすい。これまでは脳死肺移植を待つしかなかったといい、執刀した伊達洋至教授は「血液型が適合するドナーが2人いない患者でも救命の可能性がある治療だ」と話した。 (C)時事通信社