政府・与党は21日、2022年度補正予算案を編成し今国会中の成立を目指すことを決めた。26日にも発表する物価高への総合緊急対策の財源に充当された予備費を補充するのが狙い。主に新型コロナウイルス対策のために措置していた予備費の使途も拡大する。夏の参院選を控えて歳出拡大圧力が強まる中、予備費の乱用につながりかねない異例な対応となった。
 予備費は国会の審議を経ずに政府の判断で使用できる。政府は22年度当初予算で、災害対応などを想定した一般予備費5000億円、コロナ対策予備費5兆円を計上していた。
 今回の緊急対策で、ガソリン価格高騰を抑えるための補助金拡充などに一般予備費から4000億円超、地方自治体の判断で給付金などを支給できる「地方創生臨時交付金」などにコロナ対策予備費から1兆円超をそれぞれ拠出する。
 補正予算を編成することにより、取り崩された一般予備費とコロナ対策予備費を当初の水準に戻すと同時に、コロナ対策予備費の使途を原油高と物価高にも拡大する。
 野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは「使い道を国会で監視できない予備費が多用されているのは財政のガバナンス上問題がある」と指摘する。
 一方、ウクライナ危機で物価高に拍車が掛かる中、円安にも歯止めがかからず、国内景気の下振れリスクが懸念される。与党内では、参院選後にさらなる大規模な補正予算の編成を求める声も強まりそうだ。 (C)時事通信社