人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から実験容器内で涙腺に似た組織を生み出したと、大阪大の林竜平教授や西田幸二教授らが22日までに英科学誌ネイチャー電子版に発表した。免疫不全ラットの涙腺を除去した後、この組織を移植すると、ある程度の成熟が見られた。
 涙腺の機能が低下し、涙が出なくなって重いドライアイになる病気には、中年女性に発症例が多い自己免疫疾患「シェーグレン症候群」などがある。点眼薬や人工涙液、涙の鼻への排出を防ぐプラグなどが使われるが、涙腺の再生医療が将来実現すれば、抜本的な治療になると期待される。涙腺に似た組織は涙が出なくなる仕組みを解明したり、治療薬候補を試したりするのにも使えるという。 (C)時事通信社