日本化学療法学会、日本感染症学会、日本臨床微生物学会、日本環境感染学会、日本小児感染症学会の5学会は、後藤茂之厚生労働大臣に3月10日付で「抗菌薬の安定供給に向けた提言」を提出したことを、各学会の公式サイト(例:日本化学療法学会)で4月27日に公表した。感染症を治療する上で必要なKey drugs 32剤も併せて公開している。

抗菌薬の安定共有に向け、さらなる対応を求める

 2019年のセファゾリン供給停止に端を発した供給問題は、他の多くの抗菌薬の供給不足も招いた。その解決を求めて日本感染症学会、日本化学療法学会、日本臨床微生物学会、日本環境感染学会の4学会は、同年8月30日付で厚生労働大臣に宛てて「抗菌薬の安定共有に向けた4学会の提言―生命を守る薬剤を安心して使えるようにー」および「抗菌薬のKey Drugの選定について」を提出した。

 それを契機に、2020年3月に厚生労働省に医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議が設置され、当初は抗菌薬などの医療用医薬品の安定確保案が議論されたが、医薬品全体の安定供給に関する問題が浮き彫りとなり、安定確保医薬品の選定などが行われた。

 このように、抗菌薬を含めた医薬品の安定供給に向けた動きはあるものの、実際には多くの医薬品で出荷停止や出荷調整が相次いでいる。この状況を踏まえ、先述の4学会に日本小児感染症学会が加わった5学会は、国および関係省庁によりいっそうの努力と問題解決に向けたさらなる対応を要望すべく提言した。提言の要旨はの通り。

図. 提言の要旨

36430_fig01.jpg

 また、2019年にKey drugsとして選定した10剤に加え、現在の診療に欠かせない抗菌薬、抗真菌薬として計32剤を新たなKey drugsとして公表した(

表. 抗菌薬・抗真菌薬のKey drugs 32剤

36430_tab01.jpg

編集部