国内で新型コロナウイルスの感染拡大が始まった2020年以降、初めて緊急事態宣言やまん延防止等重点措置などの行動制限なしに迎えたゴールデンウイーク(GW)。初日となる29日、観光地では「やっと来られた」と喜ぶ観光客の姿が見られ、客足の戻りを期待する声が聞かれた。
 3月に最大震度6強を観測する地震が起きた宮城県。日本三景の一つ、松島には雨の中でも多くの観光客が訪れ、名所巡りや食べ歩きを楽しんだ。
 東京都江東区の女性会社員(40)は「東北新幹線も復旧し、予定通り来られて良かった」と笑顔を見せる。松島湾に浮かぶ島を巡る遊覧船は通常の2倍の本数を運航する予定で、「松島島巡り観光船企業組合」の中島一都さん(42)は「行動制限がない連休なのは大きい。5月3~5日の客足に期待したい」と話した。
 京都・嵐山でも大雨の中、傘を手にした観光客が行き交っていた。埼玉県新座市の岩元美由香さん(41)は「自粛も検討したが、久しぶりの制限なしのGW。やっと子どもたちと一緒に家族旅行に来られて良かった」と声を弾ませた。
 嵐山周辺で土産物店を経営する細川政裕さん(60)は、人出が増えることで感染の再拡大が懸念されていることに「それぞれの判断でウィズコロナ時代の観光を考えていかないと」と冷静に語った。「錦市場」を訪れていた滋賀県栗東市の市野達也さん(44)も「気にし過ぎても前に進まない。それぞれができる限りの対策をしながら楽しめばいいのでは」と話した。
 那覇市の国際通りでは、多くの観光客が土産物店などで買い物をする姿があった。約2年半ぶりに営業を再開したというTシャツ店の店員、山内美沙さん(53)は「ようやく『開けよう』という判断になった。どれくらい来てくれるか分からないが、とりあえず来てくれるだけでいい」と期待を示す。ただ、沖縄県の感染者数は依然多く、「状況次第では来週また閉めるかもしれない」と話した。近くの商店街でドライフルーツ店を営む広瀬達雄さん(68)は「売れるときにしっかりやっていかないと」と、連休後半に向けた商品の詰め込みに余念がなかった。 (C)時事通信社