出光興産=2023年3月期連結決算は増収減益を見込む。在庫評価益が500億円(前期は1832億円)に落ち込むほか、ガソリンなど燃料油の販売数量も、新型コロナ禍前の水準と比較し低迷した状況が続く。ただ、海外事業で前期に計上した特別損失の影響がなくなるため、在庫評価の影響を除いた純利益は前期を上回る。 
 22年3月期は増収増益。ウクライナ侵攻を受けた燃料価格高騰を背景に在庫評価益が膨らんだ。旧昭和シェル石油との経営統合前の各社の合計額と比較しても、過去最高水準の純利益を計上した。
 23年3月期の想定レートはアジア市場の指標となる中東産ドバイ原油が1バレル=100ドル(同78ドル10セント)で、為替は1ドル=120円(同112円40銭)とした。為替による収支への影響については、1ドルに対して1円の円安となる場合、国内燃料油事業で25億円、基礎化学品事業では5億円の収益になるとしている。
 木藤俊一社長は「(22年3月期業績の)かなりの部分は資源価格の高騰。新規分野の手応えはいまひとつで手放しでは喜べない」(木藤社長)と強調。政府がガソリン高対策で実施している補助金事業については、価格高騰への抑制効果については評価したものの、需要を支える効果については「大きなインパクトはない」と述べた。(C)時事通信社