新型コロナウイルスが付着した空気中の微粒子の流れを遮断する卓上型エアカーテン装置を病院用に開発したと、名古屋大や国立病院機構名古屋医療センターなどの研究チームが19日までに発表した。エアカーテンで流した空気は別の箱型装置に送り、含まれているかもしれないウイルスを発光ダイオード(LED)の深紫外線で不活化する。同センターで実験し、ウイルスを検出限界まで不活化できることを確認した。
 医師の診療や看護師による検体採取、採血を行う際、患者との間をこのエアカーテンで仕切る。エアカーテンに腕を通しても遮断効果が弱まらないよう、上部の空気噴出口に特殊な翼状部品を取り付けて気流を速くしたほか、下部で空気を吸い込む工夫をした。
 名古屋大の内山知実教授は「医療現場はマスク着用が前提だが、外さなければならないときもある。メーカーと協力して2、3年後をめどに実用化したい」と話している。飲食店のカウンターや企業の受付などでも利用できるという。
 深紫外線の種類は人の目などに当たると危険なUV―Cであるため、エアカーテンとパイプで接続した箱型のウイルス不活化装置の内部にLEDを収納した。実用化に向けて、この不活化装置を小さくし、できればエアカーテンと一体化させる方針。研究チームには青色LEDの開発でノーベル物理学賞を受賞した天野浩名大教授も参加し、論文は米物理学協会の専門誌「AIPアドバンシズ」に掲載された。 (C)時事通信社