新型コロナウイルス対策の給付金をだまし取ったとして詐欺罪に問われた元経済産業省キャリア官僚の桜井真被告(29)の控訴審判決が24日、東京高裁であった。石井俊和裁判長は懲役2年6月の実刑とした一審東京地裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。被告側は上告しない方針。
共犯に問われた高校の同級生の元同僚(29)は一審で執行猶予付き有罪判決が確定しており、桜井被告側は実刑を不服として控訴。被告人質問で「名前を番号で呼ばれ、誰ともしゃべることができず、三畳一間で罪深さを実感している」と述べ、高級車2台を売却して700万円を医療従事者向けに寄付したと明らかにしていた。
石井裁判長は判決で、事件を主導し詐取金の大半を受け取った点を指摘。反省を深め、更生への取り組みは認めつつ、「犯情は相当に悪質で、実刑は不合理ではない」と判断した。 (C)時事通信社
元経産キャリア、二審も実刑=コロナ給付金詐欺―東京高裁

(2022/05/24 18:23)