日銀の黒田東彦総裁は６日、東京都内で講演し、新型コロナウイルス禍からの回復途上にある日本経済は資源価格上昇による下押し圧力を受けており、「金融引き締めを行う状況にはまったくない」と語った。
　最近の物価上昇に関し、黒田総裁は「企業の価格設定スタンスが（引き上げ方向に）積極化している中で、家計の値上げ許容度も高まっている」と指摘。その上で「持続的な物価上昇の実現を目指す観点からは重要な変化だ」との見解を示した。　（Ｃ）時事通信社