防衛省は8日の自民党会合で、今年1月に墜落した航空自衛隊小松基地(石川県)所属のF15戦闘機のパイロット2人が、事故原因と推定される「空間識失調」対策のシミュレーター訓練を受けていなかったと説明した。訓練は全戦闘機のパイロットが対象だったが、新型コロナウイルス感染拡大などの影響でペースが鈍化していた。
 シミュレーターは2006年に空自入間基地(埼玉県)に配備された。以前はパイロットになる課程で使われていたが、19年4月に空自三沢基地(青森県)所属の最新鋭ステルス戦闘機F35Aが墜落した事故を受け、全戦闘機のパイロットが訓練を受けることになっていた。 (C)時事通信社