新型コロナウイルス対策の国の持続化給付金を詐取したとして、東京国税局職員らが逮捕された事件で、警視庁少年事件課は13日、詐欺容疑で、リーダー格とみられる職業不詳松江大樹容疑者(31)を逮捕した。2月にドバイに出国し、逃亡を続けていたが、同日、成田空港に帰国した。
 同課は、松江容疑者らのグループが約200人の虚偽申請に関わり、計約2億円を詐取したとみて調べる。
 逮捕容疑は2020年8月上旬ごろ、17歳の少年を個人事業主と偽って申請し、給付金100万円をだまし取った疑い。認否を留保しているという。
 事件をめぐっては、これまでに元大和証券社員中峯竜晟被告(27)=詐欺罪で起訴=や東京国税局元職員の中村上総被告(24)=同=、同国税局職員塚本晃平容疑者(24)ら9人が逮捕され、7人が書類送検されている。名義人の集め役や確定申告書の偽造、オンライン申請など役割を分担していたとみられる。
 給付金を受け取った申請人から全額を徴収すると、このうち2割は手数料として、中峯被告や中村被告ら中心メンバーで分配。残りの大半は松江容疑者が受け取り、暗号資産(仮想通貨)で運用するなどしていたとみられる。 (C)時事通信社