農林水産省は21日、日本が必要とする食料の安定供給を脅かすリスクを分析した最新の検証結果を公表した。家畜の餌となるトウモロコシなど輸入に頼る飼料穀物の価格高騰、農産物生産に必要な肥料原料の調達難を「重要なリスク」と分析。コロナ禍に伴う供給網の混乱とロシアのウクライナ侵攻の影響を挙げ、国内の農林水産業や食品産業は「近年に例を見ないほどの厳しい環境下にある」と懸念を示した。
金子原二郎農林水産相は報告を受け、「必要な施策検討を危機感を持って速やかに行う」と述べ、肥料価格高騰などへの対策を指示した。
検証結果は、食料安全保障の確立に必要な政策を立案するための基礎資料で、2015年から公表している。農水省は今年2月「食料安全保障に関する省内検討チーム」を設置しており、対策の検討を急ぐ。 (C)時事通信社
飼料穀物と肥料にリスク=食料供給「近年にない厳しさ」―農水省

(2022/06/21 12:10)