【パリ時事】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は25日、欧州や北米などで感染が拡大している天然痘に似た症状の感染症「サル痘」について、現時点では「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」には当たらないと表明した。23日に行われた緊急委員会の助言を受け、声明を発表した。
 WHOによれば、緊急委は宣言発令の見送りで合意したものの、一部委員は「異なる見解」を示した。一方で、サル痘の拡大が急を要する事態であり、抑止のため集中的な対応が必要との認識では全委員が一致。緊急委は今後も感染状況を観察しつつ、必要があれば再招集されるという。
 テドロス氏によれば、世界でサル痘と確認された感染例は約50カ国で約3000件に上る。同氏は「明らかに進行中の健康上の脅威であり、注視している」と指摘。「さらなる拡大を防ぐため、われわれが一丸となって注意を払い、協調して行動する必要がある」と訴えた。 (C)時事通信社