東京都は30日、新型コロナウイルスのモニタリング会議を開いた。専門家は、新規陽性者数が2週続けて増加したのを受け「感染が再拡大している」と分析。4段階で表す感染状況のレベルを1段階引き上げ、上から2番目にした。より感染力が強いとされるオミクロン株の新系統「BA.5」の割合が増加していることも報告された。
 29日時点の7日間平均の新規陽性者数は2337.3人で、前週から37.7%増加。専門家は、要因として新系統への置き換わりや冷房使用による換気の不徹底などが考えられるとして、密の回避など基本的な感染対策のほか、3、4回目のワクチン接種の加速を訴えた。
 都の検査によると、14日から20日までの1週間の都内陽性者のうち、「BA.5」と疑われる事例の割合は25.1%。7~13日の13.6%から倍近くに増えた。
 小池百合子知事は終了後の記者会見で「熱中症を予防しながら、感染しない、させない行動を改めて徹底してほしい」と都民に呼び掛けた。 (C)時事通信社