シングルマザーの雇用をつくる―。アフリカ中部ウガンダで現地の女性たちと縫製の会社を立ち上げた邦人女性、仲本千津さんが6月30日、東京都内の日本記者クラブで体験を語った。色鮮やかな布地「アフリカンプリント」との出会いが、大きく人生を変えた。
仲本さんは現在、自ら立ち上げた企業「RICCI EVERYDAY(リッチーエブリデイ)」の代表取締役・最高執行責任者(COO)という立場。日本の銀行に勤めていたが、一念発起して2014年、ウガンダへ。現地で出会ったシングルマザーと始めた会社で、アフリカンプリントのバッグを作り、日本へ販路を広げてきた。約20人を雇用している。
一口にアフリカンプリントと言っても、本物は「全体の10%もない」のが現実。今や「ほとんどが中国やインドで作られた」布地と言われる中、仲本さんは西アフリカのガーナまで行って本物を探し出した。
この布で服を作った場合「サイズ展開」や「在庫を持つ必要」に迫られる。そこまでの資金力はない中で、日本人のファッションに「ワンポイントで採り入れられる」バッグに着目した。
法律はあっても「人によって解釈が違うし、言うことが違う」のがウガンダ。ようやく軌道に乗ったところで新型コロナウイルスのロックダウン(都市封鎖)となり「生きた心地がしなかった」。それでも日本市場を越えて「今考えているのは米国進出」というところまで来ている。 (C)時事通信社
シングルマザーの雇用をつくる=邦人女性、会社立ち上げ―ウガンダ

(2022/07/01 06:06)