新型コロナウイルスの「第7波」と呼ばれる感染拡大が、外食や小売り、旅行などの客足回復に水を差す可能性が高まっている。政府は今のところ外食自粛などの行動制限は求めない方針で、各社とも消毒や換気といった感染防止策の再徹底を急ぐ。ただ、「対策はやり尽くしている」(外食チェーン大手)と打つ手の乏しさを訴える声も多く、書き入れ時の夏に不安を募らせている。
 コロナ禍で深手を負った居酒屋大手のワタミ。3月下旬のまん延防止等重点措置の解除以来、月を追って売り上げが回復してきたが、「今週から客足が鈍っている」(広報)。別の大手チェーンは、まだ影響はないとしながらも「外食を不安に感じる人が増えるのでは」(同)と懸念する。
 旅行業界でも、夏休みに向けて順調だった予約の伸びが鈍化。バスツアー大手のはとバス(東京)は、「対策していれば大丈夫という顧客もいれば、心配だという方もいる」(広報)として、コース上の観光施設も含めた感染対策を確認している。
 昨年夏、地下食品売り場で感染が相次ぎ、政府から規制を求められた百貨店業界。各社は社内通知を出すなどして対策の再徹底を喚起。混雑する売り場の入場制限や事前予約制も検討する。
 一方、全日本空輸は、旅行のキャンセルが急増する事態には至っていないことから「お客さま自身が対策をしながら旅行することが定着してきている」(小山田亜希子東京空港支店長)と指摘。オリエンタルランドも、一時大幅に制限した東京ディズニーランドなどの入園者数を段階的に引き上げる方針を堅持する考えだ。 (C)時事通信社