沖縄県は21日、新型コロナウイルス患者らへの対応で病床が逼迫(ひっぱく)していることから「医療非常事態宣言」を発令し、軽症や検査目的での救急病院の受診を控えるよう県民に求めた。
 玉城デニー知事は「一般診療を含めた救急医療態勢の維持が厳しくなり、今まで受けていた医療も受けられない状態になりつつある」と強調。県外からの来訪者に対し「持病のある方は、薬を多めに持参してほしい」とも呼び掛けた。
 県は同日、コロナ対策の対処方針も改定。認証を受けた飲食店でも会食は4人以下、2時間以内とすることや、アルコール類を提供するイベントは、開催時期変更の検討を求めることを決めた。玉城氏は「感染拡大が急激に進んでいる現状では、行動制限を含めたさらなる強化策も検討する」とした。
 まん延防止等重点措置の要請は「飲食店だけにまた協力金を払っても、恐らくそれではとどまらなくなると誰もが思うはずだ」と述べ、実効性に疑問を呈した。
 県内では21日、新規感染者が2日連続で5000人を超え、病床使用率は71.5%になった。 (C)時事通信社