熊本市の慈恵病院は21日、熊本県外在住の20代女性が、病院だけに身元を明かして出産する「内密出産」を希望して6月に出産したと発表した。昨年12月、今年4月に続いて国内3例目となる。
 病院によると、女性は「育てたい気持ちがあるが、事情があり誰にも知られたくない」として仮名で出産。特別養子縁組を希望し、マイナンバーカードと運転免許証のコピーを残して退院した。子どもは現在、乳児院に預けられている。
 蓮田健院長は記者団の取材に「匿名性を求める女性の受け皿としての流れができつつある」と話した。市子ども政策課は「戸籍作成については法務局に確認しながら進めていく」としている。 (C)時事通信社