奈良市で開かれた全国知事会議は29日、新型コロナウイルスの感染「第7波」を受け、ワクチンの接種後一定期間内であれば、濃厚接触者の対象から外すよう求める国への緊急提言をまとめた。変異株の特性に応じた具体策の提示や、感染症法上の分類見直しも検討を促した。
 会議は2日間の日程を終え閉幕。知事会の平井伸治会長(鳥取県知事)は終了後の記者会見で「今の感染状況に即した対策の選択肢を用意し、われわれが選べるような施策をお願いしたい。もう猶予はない」と述べ、変異株への対応を急ぐよう強調した。
 緊急提言では、感染力が強いとされるオミクロン株の派生型「BA.5」への置き換わりに伴い、感染者と濃厚接触者が急増して「社会機能の維持・継続に支障を及ぼしている」と指摘。療養・待機期間の短縮を検討するとともに、濃厚接触者の範囲見直しを訴えた。
 新型コロナが感染症法上で「2類相当」とされていることに関し、現場の負担軽減のため、全数報告の義務付けを改めるよう求めた。平井氏は「ウイルスはどんどん変異していく。分類も変異していくべきだ」と述べ、「厚生労働省がさぼっている」と国の姿勢を強く批判した。
 会議には長野、沖縄を除く知事45人が出席。長引くコロナ禍や物価高騰など「戦後最大級の難局」を突破することを表明する「奈良宣言」も採択した。対面形式の開催は3年ぶり。2023年は山梨県で開く。 (C)時事通信社