新型コロナウイルスの感染「第7波」が続く中、子どもが夏にかかりやすいRSウイルス感染症や手足口病も増え続けている。小児医療現場が逼迫(ひっぱく)し、診察をすぐ受けられないケースも出ている。子どもは症状が急変することもあり、専門家は「いつもの風邪と明らかに様子が異なる際はすぐ医療機関に連絡を取ってほしい」と話す。
 厚生労働省によると、7月26日までの1週間に報告があった20歳未満の新型コロナ感染者は約34.4万人。前週の2倍近くに増え、全体の約3割を占める。
 国立感染症研究所によると、全国約3000の小児科からの患者報告(7月11~17日)は、発熱や鼻水が症状のRSウイルス感染症が1医療機関当たり2.26人で、5月中旬から9週連続で増えた。地域差は大きいが、三重(12.44人)や大阪(6.53人)、愛知(6.03人)、兵庫(5.23人)などで多い。
 手足口病は同1.87人と10週連続で増え、新潟(8.64人)と千葉(6.88人)の2県が「警報基準」の5人を超えた。手足口病と並び、夏風邪のヘルパンギーナや咽頭結膜熱(プール熱)の報告も相次ぐ。
 これらの感染症は新型コロナ流行に伴う自粛生活や感染対策強化で流行がほぼ抑えられてきた。その結果、子どもの免疫が低下しており、一度広がると大流行する懸念がある。
 小児医療現場の逼迫は深刻だ。長崎大の森内浩幸教授(小児科学)は「子どもがオミクロン株に感染して発熱しても対症療法しかない。混雑する医療機関で長時間待つのは体力が奪われ回復が遅れるだけでなく、緊急を要する子どもの受診を遅らせる恐れがある」と冷静な対応を呼び掛ける。
 その上で「もともと健康で通常の風邪のような症状なら、自宅で水分や食事をしっかり取ってゆっくり寝るのが一番だ」と強調。一方で「コロナだけでなくRSウイルスや手足口病でも状況によっては命に関わる場合もある。基礎疾患がある場合や、意識がもうろうとするなどしたらかかりつけ医などにすぐ連絡を」と呼び掛けている。 (C)時事通信社