塩野義製薬(国際会計基準)=2022年4~6月期の連結業績は増収となった。発達障害関連薬の売り上げが拡大。円安を背景に海外でのHIV関連薬のロイヤルティー収入増も貢献した。一方で、新型コロナウイルスを中心とした研究開発費として前年同期に比べ約1.5倍の225億円を計上し、営業利益は減少した。HIV関連薬が好調な英関連会社からの配当金などにより純利益は前年同期比7.7%増となった。 
 23年3月期の業績予想は変更なし。申請中のコロナ薬が継続審査となったことに関し、光森進経理財務部長は投資家向けの会見で「上期中の承認を諦めたわけではない」と説明。最終治験の速報データについて上期中に取りまとめる予定としており、引き続き早期承認に向け準備を進める。また、韓国など海外でのコロナ薬申請について、ジョン・ケラー上席執行役員は「日本を待たずという可能性もある」と述べた。(C)時事通信社