政府は2日、新型コロナウイルス対策の「BA.5対策強化地域」に、神奈川、福岡、熊本3県を指定したと発表した。同地域の指定は初めて。このうち神奈川、熊本両県は同日、「対策強化宣言」を発出。医療逼迫(ひっぱく)を回避するため、県民に基本的な感染防止対策を呼び掛けた。
宣言と対策強化地域は、オミクロン株の派生型「BA.5」の感染拡大を受け、先月新設した仕組み。病床使用率がおおむね50%を超えた場合などに都道府県が宣言を出すことができる。政府は宣言自治体を対策強化地域に指定し、連絡員(リエゾン)を派遣するなど支援する。
福岡県は既に独自の「コロナ特別警報」を7月22日に出しており、国と協議した結果、宣言とみなされ、指定を受けた。
熊本県の病床使用率は1日時点で66%、神奈川県は2日時点で88%。宣言の期間は、両県とも8月末まで。
熊本県は、医療機関を平日昼間に受けるなど適正な受診のほか、高齢者や基礎疾患のある人はなるべく外出を控えることなどを呼び掛けた。神奈川県は、抗原検査キットなどで陽性となった場合、症状が軽ければ医療機関に行かずに自宅での療養を促す独自制度の活用などを求めた。
新潟県は2日、宣言に向け協議したが、呼び掛け内容を再度整理する必要があるとして、決定を先送りした。 (C)時事通信社
3県をBA.5対策地域に=神奈川、熊本は「宣言」―新型コロナ

(2022/08/02 20:53)