【ニューヨーク時事】新型コロナウイルスワクチン大手の米製薬2社が4~6月期決算で増収を確保した。ワクチン特需が引き続き業績を押し上げた。ただ、接種が普及するにつれて、成長には鈍化の兆しも表れている。
 ファイザーは売上高が前年同期比47%増の277億ドル(約3兆7000億円)、純利益が78%増の99億ドルとなった。コロナワクチンが売上高の3割程度を占め、コロナの飲み薬も寄与。ブーラ最高経営責任者(CEO)は「四半期の売上高で過去最高を達成した」と自賛した。
 半面、今年1年間のワクチン販売は320億ドルと、昨年の368億ドルを下回る見通しだ。接種率が向上したほか、先進国での供給不足が解消されたことが背景とみられている。
 モデルナは売上高が9%増の47億ドル。大部分はワクチン販売だった。一方、純利益は期限切れワクチンの減損処理などが響き、21%減の22億ドル。同社は昨年に急成長を遂げたが、今年に入って伸びに陰りが見える。
 両社はオミクロン株の派生型に対応したワクチンの開発を急ぐ。新製品の有効性や、接種がどこまで浸透するかに今後の業績は左右されそうだ。
 このほか、コロナワクチンを手掛ける米ジョンソン・エンド・ジョンソンは増収減益。米国外で好調だったワクチンの売り上げが前年同期の3倍超に膨らんだ。英アストラゼネカも増収減益だったが、ワクチン販売は副反応の懸念から苦戦を強いられ、ほぼ半減した。 (C)時事通信社