日本小児科学会は10日、新型コロナウイルスワクチンの5~17歳への接種について、対象者が健康な場合でも「推奨する」との見解を公表した。従来は「意義がある」にとどめていたが、感染「第7波」で重症化する子どもが増えたほか、ワクチンの有効性と安全性が確認されたとして変更した。
 学会によると、小児感染者の95%以上は軽症だが、第7波による感染者の急増で、重症例や死亡例が増加傾向にある。一方、国外からの知見が集まり、5~11歳ではオミクロン株も含めた重症化予防効果が40~80%程度に上るなど、子ども向けワクチンの有効性が確認されたという。
 副反応も5~11歳は軽く、12~17歳では発生率が成人と同程度なことも分かった。同学会は「重症化予防などのメリットが副反応などのデメリットを大きく上回る」と判断した。 (C)時事通信社