520人が死亡した日航機墜落事故は、12日で発生から37年となる。墜落現場となった「御巣鷹の尾根」がある群馬県上野村では11日夕、犠牲者の鎮魂と社会の安全を祈り、河原に並べた約200個の灯籠に発光ダイオード(LED)の電灯がともされた。
「家族を見守ってくれてありがとう」「みんな忘れない」。灯籠には、遺族らが書き込んだ絵やメッセージが浮かび上がった。遺族会事務局長で次男健君=当時(9)=を亡くした美谷島邦子さん(75)=東京都大田区=は、「村のおかげで今年も開催できた。御巣鷹から空の安全、公共交通機関の安全を発信していきたい」と強調した。
新型コロナウイルスの感染拡大前、毎年8月11日夕には遺族らが御巣鷹の尾根の麓を流れる神流川で灯籠流しを行っていた。しかし、コロナ禍で2020年は中止に。今年は昨年と同様、河原の灯籠に村職員が点灯した。参加した遺族の子供たちが灯籠を川面に浮かべる場面も見られた。 (C)時事通信社
灯籠に鎮魂と安全の祈り=コロナ禍、河原でLED点灯―日航機墜落、12日で37年

(2022/08/11 20:50)