熊本市の慈恵病院は25日、東日本在住の成人女性2人が、病院だけに身元を明かして出産する「内密出産」を希望して7月に出産したと発表した。今年6月に続いて国内4、5例目となる。いずれも退院前に特別養子縁組を希望し、子どもは現在、乳児院に預けられている。
 4例目の女性は臨月を迎え、慈恵病院に向かう途中、新幹線内で陣痛が始まった。同院側は近くの病院での診察も促したが、女性は内密出産を希望し、同院に到着してから約1時間後に出産。パスポートと運転免許証、健康保険証のコピーを残して退院した。
 5例目の女性は「親に妊娠が知られると追い出される」と同院へ相談し、内密出産に踏み切った。この女性もパスポートと健康保険証のコピーを残して退院した。 (C)時事通信社