日銀が企業の資金繰りを支援する新型コロナウイルス対応策を、今月末で終了する方向で検討していることが9日、分かった。感染症第7波の拡大が一巡する中、企業の資金需要が落ち着いてきたことが背景にあり、コロナ禍に伴う日銀の危機対応は区切りが付くことになる。
 日銀のコロナ対応策は、感染拡大が始まった2020年3月にスタート。当初は社債を担保にした資金供給策などが柱だったが、その後、中小企業へ無利子・無担保融資を行った金融機関に日銀が低利融資するなど制度を拡充してきた。日銀の資金繰り支援策の利用残高は8月末時点で32兆円規模に達する。
 日銀のコロナ対応策は、感染症の拡大が長引いたことから、20年春の開始から原則半年ずつ延長を繰り返してきた。昨年12月には大企業向けの支援策を縮小した上で、今年3月末から9月末までの延長を決めていた。
 企業の資金需要が一服しているほか、政府が無利子・無担保の融資制度を9月末で終了することを踏まえ、日銀内でも「コロナ対応策の所期の役割は果たした」として、さらなる延長はせずに見送りを検討。21、22日に開く金融政策決定会合で最終判断する。 (C)時事通信社