日本政府観光局(JNTO)の清野智理事長は20日、東京都内で開かれた内外情勢調査会で講演した。新型コロナウイルス対策の入国制限が緩和され始めたことを踏まえ、訪日外国人客数の回復に向けて「再スタートの時期だ」と意気込みを語った。その上で、訪日客の消費が景気を下支えする効果が大きいと指摘し、特に欧米から観光客を取り込む必要性を訴えた。
 2019年に4兆8000億円を超えた訪日客の消費額は21年、推計でわずか1200億円余りに激減した。清野氏は、コロナ禍前は自動車や化学製品の輸出に次ぐ日本の収入源だったと指摘し、「元に戻し、もっと稼がなくてはならない」と訴えた。 (C)時事通信社