経済産業省が30日発表した8月の鉱工業生産指数速報値(2015年=100、季節調整済み)は99.5と前月比2.7%上昇した。上昇は3カ月連続。新型コロナウイルス感染拡大による中国・上海のロックダウン(都市封鎖)の解除で部材不足の緩和が続いており、生産用機械工業など多くの業種で上昇した。
 生産指数は、コロナ禍前の19年9月以来約3年ぶりの高水準。生産の基調判断も「一進一退」から「緩やかな持ち直しの動き」に2カ月ぶりに引き上げた。
 8月の生産は、15業種中10業種で上昇。海外で半導体製造装置の需要が堅調で、生産用機械工業が6.1%と大きく伸びた。一方、スマートフォンやパソコンなどの需要先細りで、半導体メモリーを含む電子部品・デバイス工業が6.3%減少した。 (C)時事通信社