島津製作所(京都市)は30日、同社子会社で医療機器製品の販売・保守業務を手掛ける島津メディカルシステムズ(大阪市)の熊本営業所に勤務する技術者が、熊本県内の病院に納入した医療用装置の故障を装い不正に部品を交換していたと発表した。不正は5件に上る。患者の健康被害は報告されていないという。
 島津製作所によると、技術者は2016~18年、医療用エックス線装置に電力供給回路を遮断するタイマーを設置。エラーを発生させ、故障を装って部品を一つ150万~200万円で交換していた。
 内部通報で発覚。外部調査委員会によると、技術者は営業所の売り上げ目標達成のため不正を行った可能性があるという。
 島津製作所は「深くおわびする。再発防止と信頼回復に全力で取り組む」としている。 (C)時事通信社