2023年春に入社予定の学生らを対象にした企業の採用内定式が1日から始まった。新型コロナウイルス対策で見送っていた対面方式での開催を復活させる動きが出てきたが、オンライン方式を続けたり併用したりする企業も多い。
飲料大手キリンホールディングスは1日の内定式で、対面会場を2年ぶりに設け、オンライン方式も併用した。
東京都内の会場に出席した郷景太さん(22)は、コロナ禍で大学2、3年生のときはキャンパスへ「全く行けなかった」といい、対面方式を歓迎。「(取引先の)居酒屋に信頼される社員になりたい」と抱負を語った。
東京ガスは3年ぶりの対面開催で、石川湧大さん(25)は「オフライン(対面)だとほっとする」と話した。矢野南珠さん(24)は「(都市ガスで)人々の当たり前(の生活)を支えたい。プライベートでは家族も(自分の)時間も大切にしたい」と笑顔を見せた。
全日本空輸(ANA)は、コロナ禍で中断していた総合職の新卒採用を3年ぶりに再開。都内で開いた内定式で井上慎一社長は「次の時代のANAをつくり上げていこう」と呼び掛け、水際対策の緩和による旅客需要回復に期待を込めた。
1日が土曜日となったため、内定式は3日以降にも開かれる。3日は伊藤忠商事、クボタ、ローソンなどが予定。損害保険ジャパンは、オンライン上の仮想空間「メタバース」の会場に内定者がアバター(分身)で参加する方式で開くという。 (C)時事通信社
内定式、対面が復活=オンラインも定着

(2022/10/01 19:43)