政府は14日の閣議で、2022年版の自殺対策白書を決定した。21年の女性の自殺者は7068人で2年連続で増加した一方、男性は1万3939人と12年連続で減少。新型コロナウイルスの流行前と比べ、20~21年は男女とも20代以下の自殺者が増加したことも分かった。
厚生労働省の担当者は、女性の自殺者が増加した背景について、「コロナ禍で生じた精神面の不調、家族関係の変化が影響した可能性がある」と話している。
21年の自殺者数は2万1007人(前年比74人減)で、自殺率(人口10万人当たりの自殺者数)は16.7で前年と同水準だった。男性は前年比116人減だったが、女性は42人増加した。年代別では、20代と40代が2年連続で増えており、職業別では「無職」が最も多かった。
原因・動機別では、全ての年代で「健康問題」が最も多く、全体の49.8%を占めた。2番目以下は「経済・生活問題」と「家庭問題」が続いた。また、先進7カ国(G7)のうち、日本の自殺率は最も高く、女性はワーストだった。 (C)時事通信社
女性の自殺、2年連続増加=「コロナ禍影響か」―男性は12年連続減少・政府白書

(2022/10/14 10:22)