若者を中心にキャンプ用品の売り上げが伸びている。コロナ禍もあり密を避けて一人で楽しむ「ソロキャンプ」や、その様子などをインターネット交流サイト(SNS)に投稿することの流行が追い風になった。キャンプに目覚めた若者らにとって、自宅でも利用できる機能性が高い用品は魅力的なようだ。
アウトドアブランドの「LOGOS(ロゴス)」を中心に展開するロゴスコーポレーション(大阪市)ではフライパンや鍋などにも使える箱形の飯ごう「メスキット」や、小さめのグリルといったコンパクトで多機能な用品が人気だ。
キャンプ用品大手のモンベル(大阪市)によると、1人用のたき火台の需要が高いという。また、自宅でも使おうとキャンプ用の椅子を購入する若者もいる。同社の担当者は「価格と機能性で選ぶ若者特有の合理的な商品選択だ」と話している。
生活雑貨などを手掛ける良品計画は9月、大阪府箕面市の商業施設にキャンプ用品のコーナーも充実させた「無印良品」の店舗をオープン。箕面市は自然が豊かでアウトドアを楽しめる施設も多い地域だが、フライパンにも使用できる鉄皿やホーロー素材のプレートなど「家の中でも使えるものが売れている」(広報担当)という。
作業着大手のワークマンは2月にキャンプ用品市場に本格参入。テント4900円からという破格の値段設定で、若者でも用具をそろえやすくした。影響力が大きい「インフルエンサー」のユーチューバーやブロガーらを「公式アンバサダー」に認定し、新商品の宣伝や開発に活用することで、若年層の取り込みを強化している。 (C)時事通信社
キャンプ用品、若者に人気=「ソロ」・SNS流行、追い風に

(2022/10/26 15:04)