国立病院機構京都医療センター(京都市)は1日、糖尿病患者が認知症を発症する指標となる血液中の物質を発見したと発表した。糖尿病患者は認知症の発症リスクが高いが、血液検査によって早期発見につながる可能性があるという。研究成果は欧州の糖尿病専門誌に掲載された。
 同センターは、アルツハイマー病の原因となるタンパク質が脳内に広がるのを抑える細胞を活性化させる物質「トレム2」について、糖尿病患者47人と非糖尿病患者74人を対象に血液中の濃度を測定。糖尿病患者は認知機能が正常な時期から非糖尿病患者より濃度が低く、認知症の人はさらに低い傾向があることが分かった。 (C)時事通信社