【北京時事】中国税関総署が7日発表した10月の貿易統計によると、輸出は前年同月比0.3%減の約2984億ドル(約44兆円)、輸入は0.7%減の約2132億ドルだった。輸出入がともに前年割れとなったのは2020年5月以来2年5カ月ぶり。厳格な新型コロナウイルス対策に伴う経済の混乱で内需が低調だった。世界的な景気悪化で外需も低迷した。
 中国では10月、5年に1度の共産党大会の開催に合わせて全国的に行動制限が強化された。また、経済の先行きに対する懸念から個人消費が伸び悩んだ。
 一方、主要輸出先の欧米では、ロシアのウクライナ侵攻を受けたエネルギー価格高騰や米国の利上げを背景に景気が減速している。
 輸出から輸入を差し引いた貿易黒字は約852億ドルとなり、前月から拡大した。 (C)時事通信社