新型コロナウイルス対策を助言する厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」の会合が9日開かれ、8日までの1週間に確認された全国の新規感染者数は前週比1.4倍に増えたことが報告された。加藤勝信厚労相は増加ペースを踏まえ、「第8波につながる可能性もある」と警戒感を示した。
加藤氏は、今夏の「第7波」と同じスピードで感染者が増えた場合、「2週間後には前回(第7波)を超える可能性も想定される」と述べた。
国立感染症研究所は会合で、現在主流のオミクロン株派生型「BA.5」から派生した新系統「BQ.1」に関する試算を提示。国内で置き換わりが進んだ場合、12月上旬には「BQ.1」が79%を占める可能性があるとした。
専門家組織は新規感染者数に加え、重症者数も増加傾向が見られると指摘。一方で、死者数は横ばいとの見解を示した。
座長の脇田隆字・感染研所長は会合後に記者会見し、「第7波の感染者数が下がりきっていない中で増加傾向となっている」と強調。ワクチン接種や解熱剤の備蓄など「個人でできる準備をしておく必要がある」と訴えた。 (C)時事通信社
「2週間後に第7波超えも」=加藤厚労相、新型コロナ拡大に警戒―感染者前週比1.4倍・助言組織

(2022/11/09 21:18)