大阪公立大医学部付属病院は29日、約3年前、骨折の手術をした当時79歳の男性が鎮静薬などを投与した後、一時心肺停止状態になったと発表した。男性は現在も意識不明のままという。
同病院によると、男性は2019年12月、前身の大阪市立大医学部付属病院で、全身麻酔を受けた上で右腕の骨折手術を受けた。手術後に暴れるなどしたため、医師が鎮静薬などを男性に投与した。
投与後、看護師が脈拍や呼吸数などを測定して男性の様子を観察する必要があったが、病院側は測定機器と監視モニターを接続するのを忘れていたという。20分以上たって接続したが、男性はすでに心肺停止状態だった。
病院の内規では、こうした医療事故について報道機関などを通じて公表することになっていた。しかし、昨年8月、ホームページ上で公表していただけだった。男性の家族側から指摘があり、29日になって記者会見を開いた。
会見した中村博亮病院長は「患者や家族にこのような事態を招いたことをおわびする」と謝罪した。 (C)時事通信社
鎮静薬投与後、心肺停止に=骨折手術の男性―大阪公立大病院

(2022/11/29 21:57)