【北京時事】中国各地で厳格な行動制限を伴う「ゼロコロナ」政策への抗議活動が広がる中、中国国営新華社通信は29日、警察・司法を統括する共産党中央政法委員会トップの陳文清氏が28日に会議を開き、「敵対勢力の取り締まり」を指示したと報じた。中国では先週末、ゼロコロナへの抗議デモが各地で発生しており、デモ隊の抑え込みを強化する姿勢を示したとみられる。
陳氏は会議で「敵対勢力の浸透と破壊活動、社会秩序を乱す違法犯罪行為を断固取り締まり、社会の大局的安定を確実に守らなければならない」と強調した。ゼロコロナを看板政策として掲げる習近平指導部は、抗議の動きに神経をとがらせている。当局はデモ現場に警官を配置するなど、再発防止に向け警備態勢を強化している。
ロイター通信によれば、警察当局はデモ参加者に関する調査にも着手した。北京で行われたデモへの複数の参加者はロイターに対し、警察から当日の行動記録の報告を要求されたと証言。デモの情報をどこで仕入れたかや、集まった動機についても聞かれているという。 (C)時事通信社
中国、「敵対勢力」取り締まり指示=ゼロコロナ抗議抑制強化か

(2022/11/30 09:44)