厚生労働省は30日、2020年度に病気やけがの治療で医療機関などに支払われた国民医療費(確定値)が、前年度比3.2%減の42兆9665億円だったと発表した。40兆円を超えるのは8年連続。高齢化の進展で費用の増加傾向が続く中、20年度は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う受診控えの影響で4年ぶりに減少した。
 65歳以上の医療費は26兆4315億円で、全体の6割を占めた。人口1人当たりの医療費は3.2%減の34万600円。65歳未満が18万3500円だったのに対し、65歳以上は73万3700円と約4倍の水準だった。 (C)時事通信社