総務省消防庁は27日、救急患者の搬送先がすぐに決まらない「救急搬送困難事案」が19~25日の1週間で6800件に上ったと発表した。8月第2週の6747件を上回り、2020年4月の調査開始以降で過去最多となった。
 前週の6088件と比べると712件増え、8週連続の増加。このうち新型コロナウイルスに感染した疑いがあるケースは2130件で、前週の1765件から21%増えた。消防庁の担当者は「例年冬は搬送事案が増えることに加え、病床数が限られていることが影響しているとみられる」としている。
 消防庁は、政令市や県庁所在地など全国52カ所の消防本部を対象に調査。4カ所以上の医療機関に搬送を照会し、救急隊が現場に到着してから搬送開始までに30分以上かかったケースを困難事案と定義している。 (C)時事通信社