総務省消防庁は11日、患者の搬送先がすぐに決まらない「救急搬送困難事案」が、2~8日の1週間で前週比6%増の7558件に上ったと発表した。前年同期比2.6倍で、3週連続で過去最多を更新した。
 このうち新型コロナウイルスに感染した疑いがあるケースは13%増の2612件。冬は救急出動要請が増える傾向にあることに加え、新型コロナの病床数が限られていることもあり、搬送先が決まりにくくなっているとみられる。
 消防庁は、政令市や県庁所在地など全国52カ所の消防本部を対象に調査。4カ所以上の医療機関に搬送を照会し、救急隊が現場に到着してから搬送開始までに30分以上かかったケースを困難事案と定義している。 (C)時事通信社